1.ドローン飛行に風速計は必要なのか?
ドローン飛行に欠かせないのが「風速のチェック」です。
ドローンは飛行場所の天候に左右されやすく、特に強風には激弱です。
ドローンは種類によって耐風性能が異なり、風が強い場合には離発着するのも難しくなり、空を飛んだとしても墜落のリスクが極端に高まります。
そのため、「いまの風は、自分のドローンは耐えられるか?」を計測する風速計は必須と言えます。
2.ドローン飛行の風速の目安
風速5m/s以上の風が吹いている場合、ドローン飛行をしてはいけない事になっていますが、実際風速5m/sってどれくらいなんでしょうか?ちょっと分かりづらいですよね。
自宅にある一般的な家庭用の扇風機の強(もちろんメーカーによって様々ですが…)で、出来るだけ風速計を近づけた時でもたまに5m/sになる瞬間があるくらいでした。さすがに5m/sが「常に吹き続けている状態」ならば、明らかに「風強いから飛行はやめておこう」と判断出来ると思います。
ちなみに私が聞いたところでは「春に突然吹く強い風が大体風速5m/sの目安」というのもありました。春一番の風ってことですかね。機体によっては「これくらいの風の抵抗までは大丈夫ですよ~」というスペックも公開されていますが、鵜呑みにせずに安全に慎重に飛行させましょう!
風速m/s | 陸での様子 | 海での様子 |
0.3未満 | 静穏、 煙に揺れは無く、 真っ直ぐ上昇。 |
鏡のような海面。 |
0.3~1.6未満 | 風向は、煙がなびくのでわかるが 風見には感じない。 |
鱗のようなさざなみが出来るものの、波がしらに泡はない。 |
1.6 ~3.4未満 | 顔に風を感じる。木の葉が動く。 風見も動き出す。 |
小波。まだ短いがはっきりしてくる。波がしらはなめらかに見え、砕けていない |
3.4 ~5.5未満 | 木の葉や細い小枝が絶えず動く。 軽い旗が開く。 |
先ほどの小波がやや大きくなる。波がしらが砕けはじめる。泡はガラスのように見える。ところどころ白波が見え始める。 |
これは気象庁でも採用されている風力階級で、実際はもっともっと風の種別というものはあるんですが、今回はドローンの飛行条件に照らし合わせて、ここまで記載しています。何となく目安でわかりやすいと思います。
3.海で風速計使ってみた
とはいっても「百聞は一見にしかず」ということで・・実際に風速計を使って、風速を計測してきました。
先日、江ノ島~鎌倉の海岸で風速計を使用して、どの程度の風の強さがあるかを計測してきました。
天気も良く、海風は思っていたよりも全然強くなく、むしろもうちょっと吹いてくれないとなぁという感じでした。 (余談ですが夏は海から陸へ風が吹きます。ドローンを飛行させる際は風上に向かって飛行させるのが1つの鉄則です。日中なら海上を飛行させるのは申し分ないでしょう。)
江ノ島、七里ガ浜、稲村ケ崎、由比ガ浜を巡ってきたのですが…どんなに強い瞬間でも大体、4.0m/sくらいの風が時折吹いた程度でした。もちろん常に吹き続けるという状態ではありませんでしたが、ドローンはもっと上空を飛行しますから地上で風速が弱かったとしても気を抜いてはいけませんね。
江の島
2020/8/8 午前8時半過ぎくらい。江の島、西浜海岸。
風速2.4前後
この時間でも気温はとても高く、平気で30度を超えていました。風はほとんどなかったので、風速計に速度が表示された時はちょっと感動!しかも気温まで表示されるとは恐れ入りました。
でも実際にこんな広大な海でドローンを飛ばすってなったら…膝が震えますね。楽しさよりも恐怖が勝ちそう・・
七里ガ浜
2020/8/8午前9時過ぎくらい。江の島から歩いて七里ヶ浜へ移動。
風速2.2前後
もちろんここも、穏やかな風で風速計を使うに値しないなぁとちょっと後悔していました。
とは言え、穏やかで本当にドローンを飛ばすのにはもってこいの日でしたね。
人も夏の土曜日ではありえないくらいの少なさでした。
海出の飛行の際は水上フロートなるランディングギアを装着(改造)させる予定なのですが、これだけ無風ならそこまで煽られることもなさそうです。
稲村ケ崎
2020/8/8 12:00少し前くらい。
最大風速4.0前後。平均1~3m/s前後
稲村ケ崎公園は、通常の浜辺よりも高い場所にあり、ここなら絶好の風速計ポイントだ!と心躍りながら測定。
画像では4.0とやや強めですが、これも瞬間的なもので・・
あとは1~3m/sくらいが続いていました。
正直、そんなに風は感じませんでした。
風速 5m/sが吹き続けるというのは相当なものなのでしょう
4.まとめ
You tubeで、海上をドローン飛行させている動画を観る機会もあるかと思いますが初心者の内はやや恐怖心の方が勝るのではないかと思います。慎重に飛ばさないと機体もすぐにロストしますし、海没のリスクもあります。
実際の飛行の前に、色々な飛行条件を確認することは重要で、中でも風速計を使うことはとても重要だと思われます。実際にドローンを飛行させる高度の風速を計るのは難しいにしても、地上から手を出来るだけ上に伸ばして計測することで、より安全な飛行を目指すことが出来るでしょう。
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